ベランダに兎を閉じ込めた夫の乳首を噛む許可を与えよう

我が家には2歳のミニウサギが居る。

白くて耳がピーンと長く、2kg近い鏡餅のようなウサギだ。どこか思春期男子のようなツンデレが可愛い。

 

そんな可愛いウサギのために我が家のベランダは人工芝を引き、日向ぼっこと運動とトイレに活用しているのだが(ウサギは呼吸するくらいの感覚でうんぴが出る生き物なのでどこにでもうんぴが落ちている)、夏は暑くてあまりベランダに出ない。

だからここ最近の感覚で、空気の入れ替えに窓を開けていてもウサギはベランダを覗いて「あちいな」と気温だけを確認するだけだったのだが、今日は台風の影響でめちゃくちゃ涼しかった。

 

そんな夜。

 

夕飯を作る私と部屋の空気の入れ替えをしながら洗濯物を畳む夫。

夕飯が出来上がり、息子達は各々習い事に出ているため先に頂くことにした。

 

昨日宣告した通り、リベンジ回鍋肉である。

今夜はちゃんとレシピ通りの調味料で、ちゃんとした回鍋肉になった。そうそう、この味だわ。これが回鍋肉よ。甜麺醤が効いてて美味い。

そこにミョウガの和物をプラス。

昨日のナスの漬物とミョウガを白米の上に乗せ、ウーロン茶で冷やし茶漬けにすると何杯でもいけそうで怖い。回鍋肉もナスの漬物もミョウガの和物も白米が合いすぎる。罪だ。

 

我ながら美味い飯だーと自画自賛しながら満腹でくつろいでると息子達がご帰宅。

みんなのご飯が済んだところで食器でも洗おうかと思いキッチンへ。

 

そして、ハッと気付く。

 

ウサギ見てないな。

 

鳴きもしないし、足音もしないが、だいたいソファーの上を陣取り長男に撫でられてたり、ソファーで粗相して次男が捕獲したりと存在感ハンパないウサギが静かすぎる。。

 

「ウサギが居ない。。」

 

そう言うと、長男もハッとして

 

「もしかしてベランダ?」

 

と、夫婦で夕飯を始めた時にはすでに閉め切られていたベランダを覗く。

 

「は!居た!」

 

と長男が発見した。

室外機の横でしれっと座っていたらしい。

かれこれ1時間くらいベランダに居たことになるウサギは「あーやれやれ…」とゆっくり部屋へご帰還。

 

母は「ごめんねー!気付かなくて(´;Д;`)」とわしゃわしゃ撫でたが、ウサギは「え?別に焦んなかったし」と塩対応。

もしくは激怒り中。

 

そんな事になってるとも知らず、夫はテレビでhuluか何かを観ようとして起動してる数秒の間に爆睡。すぐ本人に謝らすことができなかったため

 

「よし、パパの乳首か金玉を噛んで良いぞ」

 

とウサギの復讐に許可を出した。

ウサギは結構、恨み深いのよ。

 

母は謝罪におやつをいつもより多めに与え、ひたすら撫でながら謝った。

 

その後、薄ら起きた夫に

 

「やったな。お主やりやがったな…!」

 

と浮気を問いただすような雰囲気で詰め寄り「明日、ウサギに乳首と金玉噛まれろ」と伝えておいた。